ゼロの使い魔
- 作者: ヤマグチノボル,兎塚エイジ
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2004/06
- メディア: 文庫
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「ゼロの使い魔」アニメの最終回まで見終わり、息子から送って貰った3巻のうち2巻まで読み終えた。アニメ版は各エピソードパーツは忠実に描かれているに、話の構成が組み直されているのが良く判る。プロット分解から再構成のお手本みたいなやり方だなと思った。
物語世界としては、中世風剣と魔法のファンタジー系ハリーポッター風学園物と言いますか、主人公は魔法使いではなく現在の普通の世界から「使い魔」として呼び出されたと言う設定となっております。
ストーリー的にはツンデレ系学園ラブコメに魔法ファンタジーの味付けがされ、使い魔の能力を発揮させるために、小競り合いから国同士の戦闘までのインフレパターンを使う。分析的にはこんなところかな。
中世世界の貴族と平民に別れている世界の感覚と、現代人とのギャップが上手く書かれていて、所々入れられているギャグが嫌みにならず楽しい。登場人物も数人に絞られていて性格描写が典型的ではあるが、登場人物の書き分けが適格で、非常に読みやすい。
ストーリーの大枠は途中まで読むと先が読めちゃっているんだけど、水戸黄門なんかと同じで、大量消費型のストーリーパターンを如何に自分流にアレンジして見せるかが作者の腕なんだけど、この作品は成功してると思う。
何だかんだ言っても、この手の作品は大好きなんす。