詐欺の悪質化


子供の頃は寄付する事は無条件に良いことだと思っていた。不幸な人に自分の幸福をちょっと分けてあげる事は、良いことだと思っていた。まさか、そんな善意を踏みにじって平気な人達が居るとは想像した事も無かった。


いつからだろう、寄付を呼びかける声が胡散臭く聞こえるようになったのは。世の中の仕組みと悪意が判るようになって、寄付されたお金の殆どが、寄付された団体の活動費に費やされるという現実を見せられてからだな。


少しヒネた高校生の頃は、募金活動するよりその時間バイトでもしてその金を寄付したほうが効率良いだろうに。あれだけの人数繰り出して、時給あたり300円程度じゃないのとか思う程度だった。


最近は酷いな。国連活動についても国連の職員の給料に消える救援予算の話。ホワイトバンドの9割が活動資金になるという、公開資料。24時間テレビにしたところで、TV局は幾ら寄付しているのだ?胡散臭い寄付金の使い道。そういや、とうりゃんせ募金で作った音の出る信号機や風呂付きカーはどうなったんだ。


そこにきて、こんどは「さくらちゃんを助けて」募金の呼びかけか。2ちゃんねるのまとめの処で書いている内容が本当なら、酷い話だな。気持ちとしては、ガセネタと一笑に付したい処であるが、否定情報が出てこないところを見ると、大筋は正しいのであろう。であれば、寄付が集まるのを待っている暇があるのであれば、さっさと全財産なげうって残りの足りない分は借金して行けば良かろう。


ガセネタであれば幸いだ。これが本当のことであれば、人はどこまで卑しくなれるのだろう。薄汚れた気持ちは他人にも伝染するのか、こっちまで侘しくなって来るよ。カネは生きていくのに必要だ。でも、誇りを持てない人生は不幸だと俺は思う。