Excelの仕様書の問題点

プログラマ系のブログをつらつら眺めていると、たまに「Excelなんかで仕様書書くな、馬鹿野郎」みたいな事が書かれていて、昔々にExcelで仕様書書いて居た身としては、肩身が狭かったりする。


でも、その割にはExcel仕様書の問題点が書かれていなかったりするので、ちょっくら調べてみたら。


・原稿用紙的な使い方をする。

みたいな、作る側が論外のものもあるが、


・印刷するときに面倒(タブ毎に印刷しているらしい)

・印刷するときにプリンタによってははみ出す(マージン取るのが常識だとオジサンは習った)

・検索が出来ない(今見たら、検索範囲でブックが指定出来る様になってた)

・ページレイアウトが崩れやすい(どうも改ページ挿入を知らないらしい)

みたいに、使い方知らないだけじゃん。ってのも結構あったりする。


・自動的に改行してくれないから、横にどんどん文章が伸びていく。

・セル越えの文があると、隣のセルに文字が入った時点で表示が途切れる。

・文章を打つには不適。

ってのは、まあその通り。なので、文章部分は別のソフトで作って、後で張り込むことになるから本末転倒だわな。


だから今では、表や図を多用する部分はExcel(あれば図の部分はVisioか)で作って、機能説明みたいな文章主体となるものはWordで作るってのが本筋で、手元には修正可能ドキュメントとしてそれぞれのファイルを残し、最終的にはPDFに吐いてまとめるのが主流なのかな。


ところがですね、WordよりもExcelで仕様書が作られるたのには歴史的経緯ってのがあって、1990年代のマイクロソフトOfficeってのは、

「Wordのバージョン互換性がクソ」「ちょっと大きめの文書を作るとすぐ落ちる、ファイルが壊れる」「画像を張ると、修正のたびにどんどんファイルサイズがでかくなる」とかあって、あんなクソな物を使うくらいなら Excel で書くってのが常識だったの。


一応書いて置くけど、当時の Excelのメリットは、

「図形を貼り付けるのに、位置決めが楽で、しかも軽い」「シートタブが使えて便利」「マクロにVBAが使える(初期のWordは使えなかった)」「文中に表を入れてレイアウトするのが楽(Wordはクソ面倒だった)」「1枚に収める帳票のテンプレートを作るにはセル毎にフォントサイズと表示位置を指定できる Excelの方が楽(既存の帳票にフォーマットを合わせる事が多かった)」


まあ、Wordもそれ以降進歩しているわけで、無理にExcelを使う必要は無くなったのだが、この手のフォーマットってのは一度作ると切り替えのデメリットを超すメリットが発生するまで、そのまま使われるわけだ。それじゃぁ、Wordで作り直す大きなメリットって何かあるかと言われると???なんだよね。