時計

息子が小学生の時に思ったのだが、子供にとって時刻とかを認識するのは、時と分が分けて表示されるためデジタル時計の方が楽なんだよね。同じ目盛りで、短い張りが指すのが時で、長い針が指すのが分だなんてのはまだしも、目盛りが時で切ってあるのに、分の場合は目盛りを5倍すると言うのは、なかなか理解しがたいものであるようだ。


そうは言っても、慣れるとアナログの方が直感的で判りやすい。回転量と言う大きさが目で見えると言うのもあるが、物理的に動いていると言うのが気分としてしっくりくるのもあるかな。液晶表示でアナログ表示するタイプのもあるが、殆ど消えてしまったのは、そういう中途半端さがあったからかもしれない。


時計の方は進歩して殆ど時刻合わせをする事も無くなったが、それでも電波時計でもないかぎり年に1度くらいは時刻を合わせないと分単位でずれてくる。そこで問題になるのは、時刻あわせの方法はどうやるんだか忘れてしまう事である。最近の時計は他機能になったり他の機械のオマケに付いてきたりするのは良いのだが、時刻あわせの方法は色々で、年に一度くらいしか行わなくなるとすっかり忘れてしまうのである。携帯の時計とか、留守録タイマーの時計とか、ああいうのってうちの婆さんあたりだと手も足も出ない。


田舎に帰ると、いまだにゼンマイ式の柱時計が現役だったりする。月に1度くらいのペースでネジを巻き、お昼のサイレンとかテレビの時報とともに時刻合わせも行うわけだ。あれの時刻あわせは、針を直接回して行うのである。人間の時間間隔や行動を考えると、ああいう単純でテキトーな精度の機械で充分な気もするのだけど。