鬱の影


何でも、自殺する人の大半は鬱病に罹っていると考えられるとか言う話があったな。突発性の鬱病もあるそうだし、自殺を考えた時点で鬱病であると言えるのかもね。


確かに何日も睡眠時間を削ってフラフラの状態を何ヶ月も続けていると、全てがどーでも良くなる瞬間がある。こういうときに、死に対する強い倫理的抵抗感が無ければ、楽になる方に行動したくなるのも判る気がする。


俺の場合は、自己保存の本能が強いせいか、鬱状態に陥りそうな状況下だと、何日も会社を休んだり(実際、体調が悪くなる)、会社を辞めたりとか、肉体的な死ではなく、社会的な自殺の方向に走るわけだ。社会的には一時的に死んでも、また復活は可能なのだから、自殺するよりはこちらの方がずっと良い。漫画家だったら、江口寿史さんが代表格となるのかな。


犬丸りんさんの場合、元々が寡作だったから、書けない時のプレッシャーが余計辛く感じたのかもしれない。


いずれ、過酷な状況下でギリギリの創作活動を強いられる漫画家さん達は、非常に不健康であるゆえ、出版社は協定を結んで、担当作家に対し、精神鑑定及び人間ドックを行うことを義務づけた方が宜しかろう。金の卵を産む鵞鳥の腹を割く様な、愚かな真似は慎むべきである。